真光寺の家 (第一期一部改築)
●作品の紹介●
・築20年の中古住宅の2階部分のみの改修
今回の計画は外壁とサッシには一切手をつけず、内部の変更のみで大きな一空間を
獲得することが目的とされた。
元々3室と廊下で細分された居室を、一続きにして屋根裏まで含めた大きな気積の空間に開放。
天井がなくなったことで露になった構造も意匠として取り込み。
断熱も屋根・外壁ともに厚く施した。天井を無くした事による熱環境の影響を軽減できている。
内装仕上は「木」と「漆喰」を主に用いた。
・巻貝プラン(L字型)
階段を上がり部屋に一歩入ったところからは部屋が一度には見渡せない。
手前を「くつろぎエリア」奥を「就寝エリア」とし、よりプライベートな
「就寝エリア」へのゆるやかな目隠しとなり、また、空間の奥への拡がり感じることができる。
・マルチユースな"付長押"
天井が屋根いっぱいまで高くなった事でヒューマンスケールを超えてしまう空間を引き締め
落ち着きを与える「長押」を新たに提案した。既存の窓の寸法に違いを吸収するとともに
以下の役割を担わせている。
1)高天井空間の"ウエスト"を締める部材として
2)建具の鴨居隠しとして
3)カーテンレール隠しとして
4)電源・電話・テレビなどの横引き配線ルートとして
5)間接照明やクリップライトなどの取付け用として
6)洗濯物やハンガー掛けとして
住まい手が自分たちの好きなやりかたで使い込んでもらう事を想定している。
●DATA●
所在地 東京都町田市
構造 木造在来工法(建売り物件)
規模 2階建ての2階部分のみ
主用途 住宅
施工床面積 31.5m2(9.5坪)
設計期間 2004年11月〜2005年1月
工事期間 2005年1月〜2005年2月(6週間)
施工 柴田工務店(大和市)