Column of Centre of Scape

WakaPanoRoomは設計活動のかたわら、空間を記録することをコンセプトに趣味と実益を兼ねたライフワークとして位置づけています。

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Centre of Scape since 2010-01-01 / 2012-03-30 更新

空間をキャプチャーする

どうやって撮るの?

できるだけ少ないショットで。できればワンショットが望ましいけど。
コラージュのようにショットを繋げるために、ひとつの球体をイメージするとわかりやすい。そのまんなかからの視線をたくさん撮影。

僕はショット数を減らすため、魚眼レンズを使って水平にぐるりと6~8ショットを重なるように撮影して繋ぐ(Stitch)ようにしている。レンズの撮影範囲は180度を超すので完全に円周に写るカメラなら2枚でできるけど、レンズの解像度がいい真ん中辺りを使おうとすると6枚以上は必要かな。
撮った画像はこんな感じ。
fisheye-img.jpg

これはAPS-Cサイズの一眼なので両端が写らない。でも長辺いっぱいに画像がくるので、ピクセルはフルサイズ一眼よりも稼げる。




これを連続して読み込む「パノラマツール」があって、合成までほとんど自動でやってくれる。
三脚を使って、キッチリとノーダルポイントを中心に回転させた像ならば、ほとんど手間いらず。
手持ちや一脚、ポールなどで微妙に中心がずれたショットでも、ある程度補正してくれる優秀なソフトがある。
あとはVRのムービー形式で吐き出してやれば良い。今のところ主流はQuickTime7(Ver.Xは非対応になっちゃった....)と、Flash。将来性を考えるとFlashが生き残るのかも。
複数のシーン(視点や場面)を行き来できるようにオーサリングするのもこの段階。

再生環境は?

PCにプラグインが入っていればWebブラウザですぐに再生できる。
きちんとしたxmlとか組めるなら、画面いっぱいに表示されるフルスクリーンパノラマが迫力がある。

Tips

いつも撮りながら思うのは、自分の立ち位置。 とにかく身の回りのもを見える範囲で全部写すのだから
なにを撮りたいか、どこから見ているのか、イメージの中心を意識することを心がけている。
それからどうしても”影”が入るし、真下や真上などの"撮れない"部分が孔になってしまう。
Photoshopでのレタッチが必要になるけど、複雑な床面よりも整然として単純なパタンの床面のほうがやっかい。どうしてもレタッチしきれない時は、タイトルロゴとかを入れてしまうことも。


魚眼レンズ fisheye:撮った画像が丸く写る特殊なレンズ。中心からの角度によって数学的に写るので、逆変換して像を平面に延ばすことが可能。
QuickTime:Apple社のメディアフォーマット。古くからこのVRを開発してきたけれど、SnowLeopardになってQuickTimeXにシフトした時点でVRを扱えなくなった。代わりにオプションでインストールできるQuickTime7を使って再生する道を残した。VRの行く末を思うとちょっと残念。
Flash:Adobe社のメディアフォーマット。Webではアニメや凝ったインターフェイスを提供しているが、VRも扱えるようになった。企業のパソコンのインストールベースではQuickTimeよりも許可が得やすいこともあって、これからWebでVRを発表していくにはスタンダードなフォーマットになっているみたい。
VR Virtual Reality:ここでいうVRには大きく分けて2種類、小さくわけて3種類。
1. Panorama VR:水平方向のみに360度画像を並べたもの。円筒形の真ん中に立って見回す感覚。
2. Cubic VR:上下左右の全方向を見回す。正6面体の各面
3. Object VR:対象物そのものを摘んで眺める方法。